Payn:相鉄ホテルズの概要と相鉄グランドフレッサ東京ベイ有明の特色を教えてください。
鵜澤:相鉄ホテルズの中核は相鉄フレッサインで、こちらはもともとビジネスユースをメインにしたホテルです。主要駅から徒歩5分圏内にある利便性の高さが特色です。
相鉄グランドフレッサは、駅近の利便性は同じですが、フレッサインよりもワンランク上の快適さを追求したホテルとなっています。相鉄ホテルズは5つのブランドで海外を含め57ホテル(23年10月現在)を運営しております。
Payn:グランドフレッサ東京ベイ有明も、ビジネスユースが主体なのですか?
鵜澤:湾岸エリアにあって東京ビッグサイトも近いので、平日はビジネスユースのお客様が多いですね。しかし、有明エリアには、有明コロシアム、有明アリーナなどの施設があって、そこでライブコンサートやスポーツイベントなども開催されますから、週末にはレジャーユースのお客様が多くなります。東京ディズニーリゾートへ行かれるお客様もよくご利用くださいます。
Payn: Paynを導入されたいきさつを教えてください。
鵜澤:新しいシステムを導入するときは、規模の異なる3店舗ほどでトライアルして判断するのが通例なのですが、その結果が非常に良かったので、全国の店舗に導入することが決まりました。
Payn:Paynを導入する以前、キャンセル料の請求・回収について、どのような課題があったのでしょうか?
鵜澤:まずキャンセル料の請求に、非常に手間がかかることです。キャンセル料が発生すると、銀行振込かオンライン決済で当ホテルに直接お支払いいただくことになるので、その旨を電話やメールでお客様にお知らせしなければなりません。
ところが、電話がつながらない、折り返し電話をいただいても行き違って連絡がとれない、メールに返信がない、あるいは予約時に虚偽のメールアドレスが入力されていたなど、お客様と連絡がとれず、未請求に終わることも少なくないのです。
Payn:「労多くして功少なし」ですね。
鵜澤:その通りです。1案件に2度も3度もお客様に電話をかけて。その時間と労力だけでも相当なものです。
Payn:なかには、怒り出すお客様がいたりもするのですか?
鵜澤:希にですが、いらっしゃいます。お客様からすればキャンセルの手続きをしなかったのは自分のミスでも、宿泊していないのにお金を払うことに釈然としない気持ちもあると思います。一方、スタッフ側も、宿泊していないお客様に支払いをお願いするのは、やはり気が引けます。手間と時間に加え、スタッフにかかるストレスも大きな課題でした。
Payn:キャンセル料の請求業務を行うスタッフは何人いるのですか。その方々にPaynの導入を知らせたとき、どのような反応を示しましたか?
鵜澤:予約課に所属する5名ほどのスタッフが請求業務を行っています。Paynの説明をしたときの最初の反応は「そんなことができるデジタルツールがあるのか」という驚きでしたね。
同時に「キャンセル料の請求を、デジタルツールでやってしまっていいものか」という声もありました。
事前の電話連絡なしに、自動で請求メールが届いたらお客様は不快に思うのではないか、そのせいで新たなクレームが発生するのではないかという懸念から発せられたものです。
Payn:導入後、その点はどうだったのですか?
鵜澤:思いのほか、お客様のネガティブな反応はなく、スタッフが当初示した懸念や不安はすぐに解消しました。
Payn:Paynの利用にあたって、扱い方を覚えるのが難しい、時間がかかるといったことはありませんでしたか?
鵜澤:それは全くありませんでした。Paynは管理画面上で必要な入力やチェックをするだけの簡単な操作で扱えます。その管理画面も、スタッフが普段使っている予約業務のシステムのものと似ていますから、何も難しいところはありません。
皆、すぐに慣れましたし、とても好評でした。というのも、それまではどうかすると、キャンセル料が発生したお客様に、ほぼ1日かかりっきりになるようなこともあったのですが、それがPaynのおかげでなくなりました。
請求メッセージはPaynのシステム内に組み込まれていますし、支払いがない場合のリマインドメールも自動で送られます。担当者は出勤後に、前日のキャンセル料の発生案件をチェックして、簡単な入力操作をすればそれで終わりです。
これまでかかっていた手間と時間をほかの業務に向けられますし、心理的な負担もない。皆、とても喜んでいます。
Payn:ほぼ1年間、Paynを利用されていますが、このデジタルツールが業務に定着した理由はどこにあると思われますか?
鵜澤:先にも申しましたが、導入・運用が簡便であることと、何よりスタッフにその良さが実感されたことが大きいと思います。
業務のデジタル化で、例えば当ホテルでは自動チェックイン機を導入していますが、フロアにスタッフを置いてお客様のご案内をするようにしています。当ホテルが従来、大切にしてきたホスピタリティを、自動化によって損ないたくないからです。
ですから、キャンセル料の請求においても、自動化によってお客様に「対応が冷たい」と思われたり、不快感を持たれることを当初は警戒したわけです。ホスピタリティの質はホテルの評判にかかわりますから。
けれども蓋を開けてみると、お客様とのトラブルに発展するようなケースはありませんでした。
Payn:一方で、Payn導入や運用において、例えば既存の業務プロセスを変更せざるを得なかったとか、支障や気になっている点はありますか?
鵜澤:特に思い当たるものはないですね。
Payn:改めてうかがいますが、Payn導入のメリットをどうとらえていますか?
鵜澤:他のホテルもそうでしょうが、当ホテルもコロナ禍で人員を削減せざるを得ない事情がありました。今は宿泊数も戻ってきましたが、今度は新たな人員の獲得が難しくなっています。
そのなかで人手も時間もかかるキャンセル料の請求業務を自動化できたのは、単に業務の効率化という以上の大きなメリットを感じていますし、導入のタイミングも良かったと思っています。
Payn:担当するスタッフから、Paynの機能面について、これが便利だというお話を聞いていらっしゃいましたら教えてください。
鵜澤:メール送信だけではなく、電話番号でSMSにも自動送信されるので、メールが不達でも対応可能なのは、以前にはなかったメリットだという声があります。
また、多言語対応しているのが助かるというのもあります。従来は、外国のお客様とキャンセル料請求のやりとりをしても、なかなか伝わらないところが多かったので、これも大きな利点です。
Payn:Paynの導入を検討しているお客様にメッセージをお願いします。
鵜澤:スタッフからは、
「キャンセル料請求のハードルが格段に下がるので、とても便利です」
「お客様との直接対応がないため、働かれるスタッフ様の心理的な負担の軽減につながります」
また、先日、他のホテルチェーンから「Paynの導入を検討しているのだが、話を聞かせてもらえないか」という依頼がありました。導入メリットをお話し、「導入するに越したことはない」とお伝えしました。Paynはキャンセル料請求業務の効率化にとても効果的で、お勧めです。
Payn:ありがとうございました。