
インタビューにご協力いただいた方

貴社が展開する事業の特徴を教えてください。
山城:ククルレンタカーは、BACKDRAFT株式会社(本社:鹿児島県霧島市)が2010年(平成22年)に創業したレンタカー事業者です。現在は鹿児島空港・熊本空港・石垣島・宮古島・那覇空港の5拠点を展開し、九州・沖縄エリアを中心に旅行者向けのレンタカーサービスを提供しています。
経営理念は「お客様の視点に立ち、良いサービスを提供し、喜ばれる時を供給する」こと。小規模だからこそ実現できる細やかな接客とスタッフのチームワークを強みとし、「お客様も私たちも幸福になろう」という姿勢で日々の業務に取り組んでいます。
専門事業者として、車両の整備・清掃・メンテナンスから配車まですべて自社で行い、状態のよい車をリーズナブルな料金で提供できることが最大の特徴です。宮古島・石垣島の各拠点では、エメラルドブルーの海や絶景ビーチを自分のペースで巡れる島旅をサポートするため、空港への送迎サービスも提供しており、初めて離島を訪れるお客様にも安心してご利用いただけます。
貴社でのPayn導入の状況(時期・経緯)を教えてください。
山城:弊社代表の黒谷が、日頃からお取引をさせていただいているスカイチケットのご担当の方へキャンセル問題について相談したところ、Paynをご紹介いただいたことがきっかけでした。
初めてPaynを知った際の印象はいかがでしたか?
山城:初めてPaynの方に管理画面を見せていただき、デモをしていただいた時点で、第一印象で「絶対やった方がいい、必要なシステムだ」と確信し、ビビッときました。間違いなくキャンセル請求のストレスは少なくなり、回収率は今より上がると思いましたし、なんと言っても「支払う側の手間が最小で済むのでこれなら払ってもらえる」とイメージできました。
払わないといけないと思っていても、支払い方法が銀行振込しかないと面倒で、後でやろうと思ってもどんどん後倒しになってしまい、結局忘れられてしまう。そういう人が多いだろうと思っていたので。後でわかることですが、その仮説は正しかったと証明されました。
使い方の説明は口頭で10分で終わりました。

Paynを社内に浸透させていく際、どのような工夫をされましたか?
山城:基本、請求業務はスタッフに任せています。導入時も簡単に管理画面を一緒に見ながら、「ここにこの情報を入れて、送信ボタンを押して、終了」と、使い方の説明は口頭で10分で終わりました。「わからなかったら後で聞いて」と伝えておきましたが、これまで特に質問されたこともなく、今に至ります。決してパソコンやITには全く強くない人であってもそれでOKなほど、管理画面が簡単で使い勝手が良いので、逆に工夫することすら必要なかったですね。
GW・夏休み・年末年始など繁忙期の予約はどのくらい前から予約が埋まりますか?繁忙期と閑散期でキャンセル率や問題の種類は変わりますか?
山城:当社は、利用日の平均1.5ヶ月前くらいに販売を開始するようにしています。それより前に販売を開始しても、予約は入りますが確度が低くほとんどキャンセルになってしまったり、予約自体忘れられてノーショーになってしまうことも多いので。それでも、滞在日までには大体在庫は埋まる感じで集客ができています。
キャンセル率自体は繁忙期と閑散期でそこまで変わらないですね。キャンセルポリシーにかかる予約は全体の10〜20%くらいだと思います。
ただ、キャンセルの理由や背景は異なります。閑散期は「予定が変わった」が多く、繁忙期はまたがけ予約・とりあえず予約など質が低い予約が増えます。料金が高くなる前に予約し、そのまま予約忘れが発生します。現地決済予約の場合はそのダメージが非常に大きかったです。
台風による航空便や船の欠航といった不可抗力なキャンセルと、通常の都合キャンセルが混在する中で、以前はそれぞれにどう対応していましたか?Payn導入後はどう変わりましたか?
山城:台風は不可抗力なので、以前は当社でもキャンセル料を請求するかどうかの判断軸を「飛行機が飛ぶかどうか」に置いていました。そのため、それ以外は完全に規定通り・杓子定規に請求のアクションをしていました。
ただ今は、宮古島や石垣島にせっかく来ようとしてくれたお客様に対して、明らかに大雨や強風で楽しめないような状況と客観的にわかるような場合については、無償でキャンセルOKにしています。せっかく来るなら、しっかり楽しんでいただけるようにという思いです。当然、そういった状況でないものは、ちゃんと適正に請求をさせていただいています。
貴社におけるキャンセル料請求の現状は、Payn導入前どのような状態でしたか?
山城:まずは現地でお迎えの都合があるので、到着日の前日に1回電話してみて確認。その時点でもしキャンセルということになれば、口頭で説明した上でメールを送り、銀行振込をお願いしていました。
前日の連絡もつかず、当日も来られない場合もまずは1回電話する。メールを送り、同様に銀行振込へ誘導します。そのため、請求リスト・督促・入金確認の手間は膨大にかかっていました。回収率は2割以上取れれば良い方でしたね。回収できたらラッキーくらいで、ポジティブな業務でもないし、基本は誰もやりたくない分野ですのでスタッフにやらせるのも酷。その仕事をするなら別の仕事をする方が建設的だろう、と簡単に諦める癖がついていました。
その課題はPaynを導入したことでどのように変わりましたか?
山城:Payn導入後は、事前・前日・当日問わず、手作業の請求をやめて、Paynで請求するよう変わりました。そのため、一連の事務作業がごっそりなくなりました。請求したものはほぼ漏れなく回収できていて劇的に回収率と業務効率が上がりましたが、なんと言ってもストレスがなくなったのが最大の変化です。
また、回収したキャンセル料は100%利益になるので、費用が高騰し続ける割に単価を上げていくのが難しいマーケット環境の中では、非常に重要なお金になってきています。
島全体のキャンセル問題がどうなっているのかについても、放置せずに積極的に議論をして、改善していくように考えていくのが大事

宮古島・石垣島など沖縄の離島にあるレンタカー事業者全体でキャンセル請求が当たり前になったら、マーケット環境にどんな影響があると思いますか?
山城:本当に数ヶ月前までは、人力で請求するしかなく、それ以外の方法があるなんて全く思ってなかったですし、業界全体ではまだまだこういった動きは少ないので、今はまだ想像できないです。
ただ、事業者側の負担が軽減されるのは容易に想像できます。そして、これまで諦めることが前提だったキャンセル料収入の影響がポジティブに働くことは間違いないと思います。
これまで通りレンタカーの貸し出しに関する計算は日々していますが、Paynでの集計金額は年度末にはじめて出てくるので楽しみです。これまでは0だったところに、明らかに数百万円単位のキャンセル回収額が計上できると思うので、それが当たり前になっていった世界を想像できるのはそれからかな、と思います。沖縄は毎年台風などで一気に売り上げが消えてしまうことがあるので、事業者にとっては売上を安定化させるための柱がもう1本増えることになりますし、「もしキャンセルになってもPaynで請求すればほとんど回収できる」というのが何より集客時の安心材料になっています。
最後に、Paynの導入を検討している事業者へのメッセージをお願いします。
山城:直感的にいいと思うならやった方がいい。まずはとにかくやってみてと言いたいです。自分がそうだったから自信を持って言えます。最初から「今までよりは100%よくなる」と思っていたが、まさかここまで回収できると思っていなかった。はっきり言って想像以上でした。
このキャンセル問題は、レンタカー業界だけでなく、観光業界全体の問題だと思います。他の業界と比べるとレンタカーはまだましで、例えキャンセルが起きても再販できる可能性が高い方で、損失と言ってもプラスになる予定のお金がなくなるにとどまります。しかし飲食や宿泊などはプラスがなくなった上に、フードロスや人件費をはじめとした実質的なマイナスも発生するので、その重みや痛みがだいぶ違います。
特に宮古島や石垣島などでは、「島ぐるみの観光」「島ぐるみのおもてなし」で多くのお客様に楽しんでいただいて、また戻ってきてもらえるように、1つの経済圏として考えなければいけない。それであれば、島全体のキャンセル問題がどうなっているのかについても、放置せずに積極的に議論をして、改善していくように考えていくのが大事ではないかと思います。

