
インタビューにご協力いただいた方

貴社が展開する事業の特徴を教えてください。
相良:株式会社東武ホテルマネジメントは、関東地方を中心にホテル事業を展開する東武鉄道グループの一員です。母体である東武鉄道は、関東私鉄最長の鉄道ネットワークに加え、東京のランドマーク「東京スカイツリー®」のオーナーとしても知られ、観光・レジャー事業において広域な基盤を有しています。
当社は「東武ホテル」などの自社ブランドホテルを運営するほか、世界的なホテルチェーンとの提携により、日本初上陸となったライフスタイルホテルなど、グローバルなサービス基準に基づく運営ノウハウを積極的に取り入れています。
さらに、アインシュタインやリンドバーグも訪れた現存する日本最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」とは、グループ内で連携し、運営ノウハウの共有や相互協力を行っています。
都心や成田空港などの主要拠点に加え、川越・和光市・宇都宮といった沿線主要都市にも展開し、鉄道事業との連携を基盤に、グループならではのネットワークを活かした協力を進めています。
「信頼・安心・満足」を掲げる企業理念のもと、地域に根差したおもてなしと国際的なホスピタリティを融合させ、唯一無二のホテル体験を提供しています。
貴社でのPayn導入状況をお聞かせください。
相良: まず、客室数が多く、毎日のキャンセルやノーショーの件数も多かった「成田東武ホテルエアポート」において、2024年11月頃からPaynの利用を開始しました。
成田での運用により、安定的な請求と回収の実績が上がってきたことを受け、2025年からは東京都心エリアの店舗への導入を順次進めています。
初めてPaynを知った際の印象はいかがでしたか?
相良: ホテル業界では、現地決済予約のキャンセル料の請求・回収は、長年にわたり「非常に難しい業務」とされてきました。
当社も例外ではなく、この課題に頭を悩ませていましたが、Paynが「現地決済のキャンセル料請求に特化した仕組み」であると知ったとき、その革新性にまず驚かされました。
説明を伺う中で、率直に「これなら簡単に請求できそうだ」と感じ、長年の課題を解決できるかもしれないという期待が高まりました。
システム連携まで含めた一連の機能を無料で提供していることには、本当に驚かされました。

Payn導入時には、どんなプロセスで社内に浸透させていきましたか?
相良: 私は渋谷・品川・川越・和光市といった近隣エリアのホテル担当者を取りまとめ、Paynへの申し込みから管理画面の発行、導入トレーニングまで音頭を取り、4施設を一括でスタートさせました。
特筆すべきは、弊社が使用している顧客管理システムとのデータ連携です。ITの専門知識がなくても簡単な操作で連携でき、その結果、請求対象者の情報を一件ずつ手入力する必要がなくなりました。数クリックで請求が完了するのは、実務において非常に便利で、まさに秀逸な機能だと感じています。
正直、最初は「さすがに手作業での入力が必要だろう」と覚悟していました。しかし、初期費用や月額費用だけでなく、このシステム連携まで含めた一連の機能を無料で提供していることには、本当に驚かされました。
日本全国でも超高需要地域に多くの施設をかかえる貴社において、キャンセル料の請求と回収はどんな状態でしたか?
相良:正直なところ、キャンセル料の請求業務には「手を付けられていなかった」というのが実情です。予約数が多い分、キャンセルやノーショーの件数も比例して増えます。マンパワーはいくらあっても足りませんでした。
特に東京エリアは、日本全国の中でもコロナ禍からの回復が早く、東京オリンピックの影響もあって客室単価が上昇しました。単価が高い分、1件の予約で10万円規模になることも珍しくありません。それが直前でキャンセルやノーショーになれば、そのまま大きな損失です。そのダメージは日々肌で感じていました。
しかし、現場で一つひとつキャンセルされたお客様を追いかける労力を考えると、費用対効果の面で「やらない」という判断が当たり前になっていました。キャンセル料が非常に大きいノーショーなどは対応せざるを得ないケースもありましたが、基本的には「発生しないことを願う」しかできなかったのです。
宴会予約であれば、相手が法人の場合が多く連絡先も明確、事前のコミュニケーションもあるため対応可能です。しかし、個人の宿泊予約は全く別です。相手の情報量も少なく、関係性も薄い中で、労力をかけて追いかけるのは事実上不可能だと感じていました。
その課題はPaynを導入したことでどのように変わりましたか?
相良:私自身、ホテル業界で宴会・営業・料飲などを経て、現在は宿泊を担当していますが、「キャンセル料回収は困難」という30年来の染み付いた価値観を、Paynがわずか数ヶ月で180度変えてくれました。
具体的には、これまで現地決済の予約に関しては、約款やキャンセルポリシーが「あってないようなもの」でした。しかし今では「当たり前に請求して回収する」体制が整いました。キャンセル料はうやむやにして終えるものではなく、「正当に請求し、当たり前にいただくもの」という認識に変わったのです。
婚礼や宴会では当然のように請求するのに、飲食や宿泊では「どうせもらえないから請求しない」、そして「請求しないからキャンセルも減らない」という悪循環がありました。お客様にお金の話を切り出すことへのハードル、そうした感覚が間違っていたのだと、改めて気づかされました。
変化の時こそ、悪しき慣習を断ち切るチャンスです。

ホテル業界が今置かれている現状に対して、キャンセル料の請求と回収が当たり前になることは、どんな効果を生むと考えられますか?
相良:これが当たり前になれば、従来は存在しなかった収入が生まれます。その新しい原資を設備投資に回したり、従業員やお客様への還元に活用したりすることができます。結果として、顧客満足度や従業員満足度の向上につながると考えています。
さらに、業界の雰囲気だけでなく、消費者側の意識も変わるはずです。「とりあえず予約」ではなく、しっかり予約をして、宿泊し、帰っていただく、そんな本来あるべき当たり前の姿に、ホテル利用の形が戻っていくのではないでしょうか。
最後に、Paynの導入を検討している事業者へのメッセージをお願いします。
相良: 現地決済のキャンセル問題は非常に大きな課題でしたが、これまでは「どうしようもないので諦めるしかない」という意識でした。しかし、Paynの導入によって、キャンセルポリシーの順守を当たり前にできるようになりました。
導入や操作は非常に簡単で、初期費用や月額費用などの固定費は一切かからず、回収できた時だけ手数料が発生する仕組みなので、事業者側にリスクはありません。回収率も高く、すでに実績が出ています。我々だけでなく、ホテル業界全体でPaynを活用し、今まで諦めていたキャンセル料をきちんと回収し、その収益をより良いホテルづくりに活かしてほしいと思います。
キャンセル料の請求業務は、時間や労力がかかり、誰もやりたがらない仕事です。しかし、システムであれば淡々と指示通りに請求と回収を続けてくれます。先日も、数ヶ月前のノーショー案件からキャンセル料を回収できました。これは、人間では不可能な、システムならではの成果です。
コロナ禍は、各事業者がビジネスの無駄を見直し、自らの魅力を再定義する良いきっかけになったと思います。現在はインバウンドの追い風というポジティブな要素がある一方で、円安・物価高・人材不足などネガティブな外的要因とも戦わなければなりません。こうした変化の時こそ、悪しき慣習を断ち切るチャンスです。
もし今も無断キャンセルに泣き寝入りしているホテルの同業者に会ったら、「ぜひPaynを試してみてください」と自信を持って伝えたいですね。

